ベマラハ(Bemaraha)はバオバブ街道で有名なムルンダヴァ(Morondava)からk北に約200Kmに位置する。
ここで有名なのは数少ないマダガスカルの世界遺産の一つ、ツィンギー(Tsingy)である。このツィンギーがある場所はベマラハ国立公園の中にあるが、マダガスカルの中でも最大級の公園である。
木々が生い茂る熱帯的な森林や洞窟を抜けるとこのツィンギーが現れる。
マダガスカル語でツィンギーとは「先のとがった、鋭い」という意味をもち、文字通り大きな棘が地面から無数に生えているような不思議な光景が広がる。
太古の昔に海があったこの地域が隆起し、海底の石灰岩が雨風に浸食されてこの摩訶不思議な光景ができたらしい。
フランス人の調査団により開発され、現在も観光資源として現在も保護がされている。
また、公園内の森林には数種類のキツネザルや多くの爬虫類が生息しておりツィンギーへたどり着く間にも見ることが出来る。
ムルンダヴァからの道中は道路状況がわるいことや河を渡らなければいけないことから乾季(4月~10月程度)しか立ち入ることが出来ない地域である。
乾季においても道路は悪路であり、200Kmを7時間以上かけてようやくたどり着ける。(首都からムルンダヴァ、そしてツィンギーに行くためには合計で20時間弱かかる計算となる)
加えて公園内の移動はところどころハーネスをつけて半ばクライミングとなるような場所もあるが、苦労してみる価値は十分にあるものである。
尚、お金に余裕のある人は雨期でも空から遊覧飛行で首都アンタナナリボから出発できる模様。
ここからは道中や詳細な様子を紹介していきたい。
道中
道中は悪路であるが途中にはバオバブの森(後ろに見えているのはすべてバオバブ)も見ることが出来る。
河は二回横断する必要があるが1個目は比較的大きな川で、モーターが付いたいかだの様なものに車ごと乗り込み40分ほどかけて渡る。
河を渡ったすぐ先の町で昼食をとったが、非常にしっかりしたレストランがあり、移動で疲れた体に染み渡る。
2回目の川は比較的短い。途中まで車で突っ込み、小ぶりのいかだで運んでもらう。
観光も兼ねてカヌーで渡ることもできる。
宿は観光開発されていることもあり、数多く、しっかりとした宿が用意されている。
宿泊したところは大変素敵なお宿で、全ロッジに温水シャワーがあり、プールや素敵なバーレストランも完備されている。
レストランではコーヒーやパン、オムレツ等がセットのしっかりとした朝食と毎日日替わりのディナーを楽しめる。昼食は外出用にサンドイッチなどのランチボックスにもしてくれる。
国立公園内
道中は森林を抜けていくが、ところどころに傾斜の険しい道が続く。
洞窟をぬけるとハーネスをつけていくエリアにすすむ。
ほぼ垂直の崖を登っていく。
上った頂上には眼下に多くのツィンギーが広がる。
苦労と恐怖感もあってか今までにない光景を体験することが出来る。
途中にはツィンギーの谷を渡るつり橋があるが見た目以上に高く、風もあり、結構怖い。
一応今までにこの公園内で死者は出ていないということをガイドに教えてもらう。
帰路の途中で昼食。
ジュラシックパークを想像させる不思議な空間であった。
公園内のキツネザル。数多くおり、高確率で見ることが出来るはず。
尚指をさすことがこの公園内では禁止されており手をグーの形にしたまま、ガイドは居場所を教えてくれる。
夜間移動を避けるために帰りにムルンダヴァで一泊をすることは避けられないがうまく予定を汲めば夕陽も見ることが出来る。
乾季に訪れる際にはバオバブのみならず、少し時間をかけてぜひ行きたい世界遺産である。
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